2012年8月26日日曜日

第2回美ヶ原トレイルラン&ウォーク (70kmの部)

距離: 73.31km
時間: 12時間37分27秒
(手元のGarminでの計測)

第2回美ヶ原トレイルラン&ウォーク (70km) at EveryTrail


Garminのデータはこちら

とにかく綺麗な景色を期待して参加したレース。あえて目標の順位やタイムは設定せず、レースを楽しんで来ようと思っていました。天気も良くて、景色もサイコー。でも、楽しめたのは前半だけ。後半は過酷なレースでした。

受付は前日のみだったので、近くのホテルに前泊。朝会場に向かう途中で、道路脇にシカがいました。楽しい一日になりそうだぞ~。

トレイルでの70kmというのは初めての距離。ロードでウルトラレースは5km前後ごとにエイドステーションがあったりするので、比較的軽装で走れます(実際、手ぶらで走っている人も)。しかしトレイルでのロングレースはそんな贅沢は期待できません。今回も6箇所エイドステーションがありますが、だいたい10km以上間隔が開いています。ということで、テーピングやヘッドランプなど緊急時用のアイテムに加えて、食料、水もバックパックに背負って走る必要があります。

大会のルールでは、水は2リットル以上必要とのことでした。今まではペットボトルを複数本持って走っていたのですが、今回はハイドレーションパックを初めて使用しました。今更ですが、これって便利ですね。

スタート地点はスキー場。ということで、最後の準備はスキー場の休憩所(?)で行いました。


あぁ、無性にカツカレーが喰いたくなってきた。でも、この季節には営業しているはずも無し。無念。

スタートは朝5時。


もうすぐ日の出時刻ですが、ヘッドランプは鞄の中で大丈夫。

スタート直後、ゲレンデを登っている途中で振り返ると、


綺麗な朝焼けが見えました。

ゲレンデを登り切ると、綺麗なシングルトラックが続いています。


岩がゴロゴロして走りにくいですが、景色はサイコーです。





わざわざ遠くまで走りに来て良かった~。

ちなみに本日の最高地点は、


2,006メートルでした。

しばらく進むと、美ヶ原高原に出ます。このあたり約2kmは一般のハイカーの方たちも沢山いるので、走行禁止区間となっています。ということで、ふらふらと写真を撮りまくりました。


富士山のてっぺんも見えました。


牛だっています。



走行禁止区間中にエイドもありました。


冷やしお汁粉。冷めたお汁粉ではなくて、一応冷やしてあったそうです。

謎の牛も。


この先から標高800メートルまで一気に下ります。これがきつい・・・。


写真では分かりにくいですが、10cmを超えるような大きな石がところどころに転がっています。コース全体を通して、このような場所がとても多いのです。しかも石だけではなく、大きな木の枝なども沢山落ちています。こんなコースを下ると、足場が落ち着かないために膝への負担がとても大きくなります。

と言っても、周りの選手たちは結構なスピードで駆け下りて行きます。きっと何かコツがあるんでしょうね。ぼくはうまく走れず、スピードが全く出ません。それどころか無理にブレーキを駆けてしまうのでさらに膝への負担が大きいようです。

苦しみながらも頑張って下界へ降りてみると、のどかな風景。


しばらくロードを走って、再び標高を上げていきます。


比較的緩い登りの林道です。これが9kmほど続きます。しかし、暑い・・・。よく考えてみると、先ほどの長い下り以外はほとんど日陰なし。ここでもかなり強い日差しが照りつけています。ゆっくりならば十分走れる登りでしたが、無理をすると熱中症にでもなりかねない感じです。気がつくと水を何度も口にしていました。体温がかなり上がっているのが自分でもわかりました。


ようやくエイドステーションが見えてきました。冷たい水を浴びたい~と思っていましたが、そんな贅沢な環境ではありませんでした。代わりに


牛乳と飲むヨーグルト。しかも思いっきり冷えていました。ラッキー。まだ体温は下がりませんでしたが、しばらく並走していた方が、「この先、木陰になりますよ。緩やかな下りが基本のコースになります。疲れていても走れますよ。途中で水浴びもできますよ」と。どうやら試走していたそうです。

その通り、やっと森に入れました。気温は一気に下がります。しかもしばらく行くと、


綺麗な小川が!ここで顔を洗って、頭と首に水をかけて、体温を下げることができました。ほんと、生き返った気分でした。すばらしい助言を、どうもありがとう!

だいぶ復活できたものの、疲れがかなり出てきました。しかも、下りは膝が痛い・・・。

しばらくすると、再び登り始めます。登りだと膝の痛みは出ないのですが、所々、半端じゃない急斜面です。


写真では分かりにくいですけどね。

きつい登りを超えてゴールまで近づくと、再び絶景が広がります。


しかし体はくたくた。しかも、このあたりでは下りは歩くのも苦しいほどになっていました。

最後は、朝スタート直後に登ったスキー場を下ります。いつものレースであれば、ゴールが近くなるとなぜか元気が出てくるもの。ましてや下りだったら一気に駆け下りるところ。しかし、この膝の痛みで2~3kmほど下らなくてはなりません。どうしたものかと考えていると、気がつきました。後ろ向きに下っていくと、全く痛くないのです!ということでしばらくバックしていたのですが、とても遅い。これじゃあ日が暮れちゃうということで、向きを戻して、走り方をいろいろと試しながら徐々に降りて行きました。

しばらくすると、何故か痛みが出ない走り方が見つかりました。もしかすると、これもゴール直前マジックだったのかもしれません。

ゴールが見えてきた!


なんとか走ってゴール。一時は後ろ向きでのゴールも考えましたが。

ゴール後は馬肉うどんを美味しくいただきました。


それにしても、足場の悪い下りの走り方を覚えないと。先日の菅平のトレイルレースでもかなり苦労しました。これじゃ膝が持ちませんわ。

本日の成績はこんな感じでした。


さてこのレース、制限時間は14時間です。280人ほど参加した(と思われる)のに、ぼくが12時間37分で総合38位です。まだまだ後ろにランナーがたくさんいるはずです。しかも、そろそろ暗くなります。多くのランナーが、真っ暗な山を走ってゴールすることになるのではないでしょうか。制限時間に間に合わない人たちも含めて。一応、ヘッドランプを携帯することがルールにはなっていましたが、中には持っていないランナーもいたのではないでしょうか。仮に持っていたとしても、足場が悪く、かなり危険です。大きな事故無くレースが終わったのか、心配です。

また、当日はとても日差しが強く、コースの多くの部分で直射日光を受ける状況でした。気温も高かったと思います。こんな中、エイドステーションには体を冷ますような冷たい飲み物もなく(一か所だけ冷たい牛乳と飲むヨーグルトがありましたが、たまたま「ご厚意で」保冷剤を届けてくれた人がいたからだとか)、熱中症で苦しんだ方々も多かったのではないかと思います。

トレイルランレースは厳しいものだ、と言ってしまえばそれまでですが・・・。

レース全体を振り返ると、「絶景を楽しむ」という意味では、35kmの部に参加すれば十分かと。70kmの部の後半はかなりきついです。でもその分、挑戦しがいはあります。しっかりと準備をして、後半も楽しめるようになりたいものです。

ちなみにGarminで計測した累積の登りはなんと3,700メートル。70km走る間に、富士山を登って降りてきたようなものでした。きついわけだ・・・。

2 件のコメント:

master さんのコメント...

masterと申します、はじめまして。
たぶん長門牧場手前から南の耳までご一緒させてもらったと思います。
70kmきつかったですね。累積標高がそんなでもないので油断してました(>_<) でもあの景色を見てしまうと、許せてしまう気もしませんか?

ブログを拝見すると、菅平や三浦半島も参戦されているとか。実は僕も同じようなレースに参戦しているので、以前にもどこかでお会いしていたかもしれないですね。またどこかトレランの舞台でお会いすることを楽しみにしています!

p.s.膝の具合は大丈夫でしたか?ちなみに僕はアキレス腱の炎症が起こってしまって、当分トレは無理そうです。

toh さんのコメント...

masterさん、ご連絡ありがとうございます!感激であります!絶景に加えてきつさも楽しめる(?)、贅沢なレースだったと思います。

ご一緒させていただいたのは全体からすると短い間でしたが、とても楽しかったです。冷たい牛乳を飲んだあとのアドバイス、本当にありがたかったです。

あの後、南の耳を下る斜面では歩いて降りるのもかなり膝が辛い状態でした。遠ざかるmasterさんの背中を見ながら、どうやってあのスキー場を下るんだと考えていましたが、なんとかゴールまでたどり着きました。

過去を振り返ると、きついトレイルではいつも膝を痛めているような気がします。きっと(特に下りの)走り方が悪いんでしょうね。しかし翌日(日曜日)は5km、今朝(火曜日)は13km走ってきました。なぜか復活が早いようです。きっとレースの時には膝が本当にダメになる手前で、無意識のうちに体がブレーキをかけるのでしょうね。

アキレス腱の炎症、大丈夫ですか?まずはゆっくり休んで、早く楽しく走れるようになるといいですね。

またどこかのレースで是非お会いしたいです!

(http://twitter.com/shiritaro でTweetしたりしています)