2012年10月20日土曜日

第3回伊南川100kmウルトラ遠足

距離: 97.98km
時間: 10時間28分26秒
(記録は手元のGarminでの計測。ゴール後1,2分ほど時計を止めるのを忘れていた。)

第3回伊南川100kmウルトラ遠足 at EveryTrail


Garminのデータはこちら

今年3月の伊豆大島に始まり、3回目の100kmレースへの挑戦。

「遠足(「とおあし」と読む)」という雰囲気からも感じられる通り、もともと「競技性のある大会ではありません」とのこと。それに紅葉の景色への期待もあり、とにかく写真を沢山撮ってくることを目標に参加しました。

この大会、現地まで遠いのが難点。どうやって行こうかと考えていると、浅草から会津田島駅まで直通電車が出ていることを発見。5時間以上ですがのんびり電車に揺られてみるのも良いか、ということで電車で行く事に決定。家から浅草まで、そして会津田島から会場まで(バス)を含めると全部で7時間ほどかかりましたが、これはこれで楽しい時間を過ごせました。

レースは朝5時にスタート。気温はかなり下がるようなので服装に関してかなり悩みました。一応「少し寒い場合」と「とても寒い場合」それぞれに向けた服装を準備していましたが、結局「少し寒い場合」を選択。下はハーフパンツ、上はアンダーシャツに半袖Tシャツとアームウォーマー。これらに加えて先日購入したとても小さくたためるウインドブレーカー。

スタート時はまだ日の出前。街灯も無い道を走るので頭にはヘッドランプ。ヘッドランプとウインドブレーカーはしばらくすると要らなくなるので、大きめの小物入れがあるウエストポーチにしまいます。小さめのバックパックを背負っている人も多かったですが、防寒具とヘッドランプは終盤でも必要になる可能性があるので、工夫が必要ですね。

さて、スタート/ゴール地点の小学校には大きなイチョウの木があります。


綺麗にライトアップされていて、シンボルとして扱われているのが伝わってきました。

申し込みは265名ということで、こじんまりとした大会。スタート地点でも混雑はなく、ゆったりとした感じです。いいねぇ。

スタート直後、3~5名くらいのランナーがぶっとんで行きました。世の中には速い人達がいるわけですが、いったいあんなペースで走れる人はどんな人なんだろうと思いながら、こちらはマイペースでスタート。しばらくはゆるやかな登りが続くので、1kmあたり5分半から6分くらいを目安に走りました。

エイドに立ち寄ると、ボランティアのおばちゃんたちが「かわい~」と言って来ました。あれ?ぼくちゃん、そんなに可愛かったかしら?と思ったら、後ろに幼稚園児の仮装をしたランナーが。確かに可愛い。後ろ姿を撮ってみました。


走りながらなのでぶれてしまっていますが、手には「おやつ入れ」のカバンまで持っています。中身はペットボトル2本とのことでしたが、さすがに重そうでした。

ちなみに、時々道路にある温度表示では、0度や1度となっていました。確かに道路脇の草には霜が降りています。長ズボンのランナーがほとんどで、ハーフパンツは少数派でした。(スタート地点では短パンに上半身は裸、足はサンダルという格好のランナーも見かけましたが。)

コースからは伊南川が見えるのですが、これが無茶苦茶綺麗。


川の水が澄み渡っているのが橋の上からでもわかります。

30km付近から6kmほど、トレイル区間もあります。


この写真では車も通りそうな林道ですが、この先はもっと綺麗な山道トレイルになります。写真を撮るのを忘れるほどでした・・・。

このトレイルの少し手前で、宮城から参加しているというランナーに抜かれていたのですが、ここで再び遭遇。しばらく話をしながら一緒に登りました。すでにこのコースは走ったことがあるとのことで、色々と教えてもらいました。

トレイルの終盤にかけて斜面はそれなりに急になってきました。2人抜いて、一緒に登ってきた宮城からのランナーも最後に抜いて、頂上のエイドステーションに到着。ここで衝撃的な事実が。エイドのおじさんに「4番目。3位のランナーから9分遅れ」と聞かされました。な、なんと4位!それなりに順位は上かなぁとは思っていましたが想像もしない数字でした。

しかしながら下りは思いっきり苦手なので、まず前のランナーに追いつくことは不可能。しかもトレイルで3人抜いたとは言え、差は殆ど無いのですぐに抜かれること間違いなし。このまま4位を維持できるはずは無いものの、もしかしたら1桁順位でゴールできるかも、と欲が出て来ちゃいました。

ここからはすっかり写真を撮るのも忘れ、できるだけ頑張って走ることに。

それでも頂上から下りに入ったあたりの紅葉はあまりにも絶景。


この1枚だけ写真におさめました。もっと綺麗なところもたくさんありましたが、自分の目だけで楽しんできました。

しばらく下っていると、案の定後ろから足音が。まずは宮城からのランナー、そしてそのあとすぐにやはりトレイルで抜いたもう一人のランナーに抜かれました。しかもあっという間に差が開いていきます。もちろん彼らも速いのでしょうが、自分の下りの遅さには情けなくなってしまうほど。

先ほどのトレイルではもう一人抜いたので、きっとそのランナーもすぐに追いついてくるだろうと思っていましたが、下り終わっても抜かれることはありませんでした。トレイルの登りでかなり疲れているようだったので、あのまま遅れてしまったのでしょうか。

60km地点からは、再び登りがあります。ロードなので傾斜的にはそれほどきつくは無いのですが、疲れが出てきている体には十分こたえます。頑張ればゆっくりなら走り続けられそうでしたが、まだ距離も残っていたので歩きと走りを繰り返しながら、1kmを10分を超えない程度のペースで登っていました。

すると、後ろからやたらと軽快な足音が。見るとミニーマウスの仮装をしたおじさんが、軽々と坂を登ってきます。すげぇ~。抜かれる時に、「これで6位になりましたよ」と声をかけると、「いや、完走出来ればそれだけで幸せです」と。そう、ウルトラレースはやっぱりコースを楽しんで、完走を目標に走るのがいいんだよなぁ、と一瞬思いましたが、そのペース、どう考えても完走だけを目標にした走りじゃないでしょ、ミニーちゃん。

きつかった登りも70km地点あたりで終わり。ここからしばらくは結構急な下りです。苦手な下りですが、がんばって1kmあたり5分20秒ほどを目安に走ります。

80kmを過ぎると、下りがゆるんで徐々に平坦な道や軽い登りが混ざったりするようになります。ペースは落ちますが、なんとか5分台をキープ。

しかし、83km付近のエイドステーションに寄って再びスタートすると、体の重さを感じました。ペースは6分を超えてどんどん落ちいきます。一応燃料補給はしっかりとできていたのですが、足が疲れて思うように動きません。これだけペースが落ちると、後ろからどんどん抜かれるのではないかと心配でしたが、振り返っても後続のランナーは全く見えません。仮に誰かが近づいてきていたとしても、抵抗できるほどの体力は全く残っていませんでしたが。

残り2kmあたりから、砂利道をしばらく登るのですがこれが最高にきつい。いつものいわゆるベアフットシューズを履いていたのですが、100km近く走ってきた足の裏に、砂利が突き刺さるように痛い・・・。最後のいじめに耐えて、ようやくゴール。

順位の7位にも大満足ですが、10時間半を切るというタイムは我ながら凄い。決してレベルの高いレースではないとは言え、自分が100kmレースでここまで頑張れるとは想像すらしていませんでした。


さて、民宿に戻ると、どうやら1位のランナーが同じ民宿に泊まっていることが判明。2位と大きく差をつけて7時間台でのゴールだそうな。夕食時に話をしてみると、ごく普通の人という感じ。しかし、なんと今年のサハラマラソンで日本人歴代最高となる9位を叩きだしたというから普通の人のはずは無し。世の中すごい人がいるものだなぁ。お話できただけでも貴重な経験でした。

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